先日、子どもたちを学校へ迎えに行ったときのこと。この日のアフタークラスは長女の担任の先生が担当してくれているものでした。娘たちの学校は非常に規模が小さく、この日のアフタークラスは5時に終わるプログラムだったのでいつも迎えに行くと生徒数人と先生でやっています。先生との距離が近くて子どもたちにとっても先生が身近に感じられて嬉しいのではないかと思います。で、この日は娘たちと先生だけでやっていたそうw
先生は子どもたちが着替えに行っている間も、その場を去らずに私達を送り出すのを待ってくれている様子だったので、こちらから話しかけてみることに。いつも会えば挨拶はしていたけれど、あまりきちんと話したことはありませんでした。というのも、長女の担任の先生、男性なんです。理由はわからないのですが、女性の先生のほうが話すときの緊張が少なくないですか?なんというか、私のだめな英語を大きな心で包み込むように待ってくれるというか。男性の先生も話してみるとみんな優しいし、私の英語に顔をしかめるような先生は過去にもいなかったのですが、なぜか男性の方が緊張してしまうのです。単純に外国人男性と会話する機会が圧倒的に少ないからというのもあるのでしょうか。やはり、学校関係のお付き合いとなるとママとの付き合いが圧倒的に多いですよね。
でも、他の親御さんがいないこの絶好のタイミングを逃すわけにはいかないし、ここで先生と少しでも話せたら今後もこのアフタークラスの日のお迎えの時に長女の様子や、聞きたいことを直接聞ける貴重な時間になると思って。まずは、次女がこの先生のことが大好きで、アフタークラスがすっごくたのしいと言っていたので、それを伝えると、いきなり「Pardon?」。
まず、娘たちから聞いてはいたけれど、本当に自然と「Pardon?」を使う場面に自分が実際に遭遇して、心のなかで「ほんとだー!本当にPardon?って使うんだ!」と感激しました。こういう新しい気付きやそこからの体験が私は一番好きな瞬間でもあります。この日は、本当に英語が通じなくて焦りました。相手の表情で分かりませんか?私が言ってることは伝わっていないけど相槌をうってくれてるときの笑い方というか。そればっかりでw
でも、この先生も今の学校へ来る前にアフリカの学校で働いていたらしく、それを最初の先生の紹介で知って、長女もアフリカで生まれたんですよということは言っていて。アフリカの話を振ってくれたのですが、まぁ話が噛み合わないというか、先生の言ってることが正確に聞き取れているのか全然自信がもてなくて、返しも曖昧になってしまったり、緊張もあって英語もさらに変になっていたし、私の発音が悪すぎてまぁ通じなかった。
それでもその場の雰囲気が決して悪いものには感じられなかったのは、すごくホッとできるものでもありました。この学校の先生たちはすごく温かい。次女の担任の先生も非常に温かい。まさに、私の不安も緊張も分かっていて、その上で「いつでもなんでも聞いてくださいね」という雰囲気をいつも持って接してくれる。この日、先生とうまく話せなかった出来事は、わたしにとってはまた凹む出来事ではあったのですが、自分から話しかけた自分を褒めてあげることにしました。数日前、海外の言語研究者のスピーチをYoutubeで観たのですが、その方が言っていたんです。自分の母国語以外の言語を学ぶ時に一番大切なことは「楽しむ」ことです、と。うまく話せない、間違えるなんて気にする必要ない。だってそれは母国語じゃないんだから。そんなことよりも、新しい言語を使って外国人とコミュニケーションをとることをもっと楽しんで。と。自分をたくさん褒めてあげてくださいとその方は言っていました。
私は、先日あったペアレンツミーティングで変に緊張してしまって、聞きたいことも聞けずに帰ってきまして。なぜこれを越えられないんだろうと落ち込んでいたんです。でも、この日はそうなりませんでした。英語が通じなかった、発音が悪いということを突きつけられたという悲しかったことよりも、自分から話しかけてみたことをまず褒めたいし、本当に英語圏の人には発音が悪くて全然通じないということがあるんだということを体感できた。最近ではここまで噛み合わないことってもうなくなっていたので、それを知れたこともこれからの自分の勉強にはプラスでしかないわけですよね。そう思うことにしました。
そして、帰りの車の中でこの話を長女にしたんです。で、聞いてみました。長女も学校で、先生の英語が聞き取れないことが最初はあって、耳をダンボにして全神経集中して授業を聞いていたそうです。でもそれが最近は少しずつ慣れてきて、普通に聞いていてもちゃんと分かる時間が増えていると言っていて。自分が話す言葉が通じないという話はあまりしていなかったのですが、話してることを聞き取ってもらえないっていうこともたくさんあるんじゃない?と聞いてみました。というのも、前の学校では授業では非常に積極的に発言していた長女なのですが、新しい学校になってから授業中はあまり発言していないとちらっと言っていたのです。私は自分が彼女の担任の先生と話してみて、先生に聞き取ってもらえる正しい英語を話すことのハードルの高さに気づいて、もしかして長女にも同じようなことが起こっているのではないかと思ったのです。
すると、「うん。そうだね。今日もiPadを持って帰るとき、鍵のついたキャビネットに入ってるからCan I have my iPad?って聞いたの。でも2回も聞き返された。」と。なので、私は長女にもたくさん自分を褒めていこう!と話しました。ママもこの前はすっごい落ち込んだけど、今日は自分から行動を起こした自分をすっごく褒めてる!と言うと、長女は晴れた顔で笑いました。その顔を見て、あぁ彼女もずっと自信を失っていたんだなーと思いました。なので、学校での話は私からももっとたくさん褒めてあげたいと思いました。そして、たくさんきれいな英語を聞いて、少しずつ自分の口から出る英語も自信を持って話せるようになればいいなと思います。そう考えると、本当に、私の失敗が長女をより理解するきっかけにもなったしいいことだらけの失敗でした。
私自身も、もっと自分から失敗して、そしてその先にある発見を楽しんでいきたいなと思う1日でした。
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