海外育ちというと、英語はネイティブだと思われることも多くありますが、うちの子供達は英語ネイティブレベルにはなれていないと思っています。そして、日本語もネイティブとは言えないかなーと思っています。
日本語に関しては、年齢相応の基本レベルのワークブックは解くことができるし、本も読んでいます。でも、語彙量や文章を書く力はネイティブとはいえないと思うし、話すときに関してもどうしても文と文との組み立てなどが英語の構造に引っ張られがちに私には思えます。今すぐに日本で生活すれば日本語ネイティブに十分なれる立ち位置にはいると思います。でも、日本に住む予定がありません。
在住国で、転校したのは英語力が伸び悩んでいたことが原因でした。クラスメイトの英語力の高い学校へ転校し、ネイティブの先生の元で学ぶようになって飛躍的に英語が伸びています。でも、やはりそれでも足りないような気もしています。それもあって、現実的にオーストラリアへ移住することを考えました。
ネイティブレベルになりたいなら住むべき
在住国は英語圏ではありません。なので我が家は、学校は英語、家庭は日本語、外では現地語での生活をしています。現地語はマイナー言語であるため、基本的なやりとりしか学んでいません。学校で授業があるのでそこで学ぶだけです。私は、次女がNurseryへ入ったタイミングで基礎コースは学校へ通いましたがそれだけで6年間生活できてしまっています。最近は英語が通じるお店もだいぶ増えましたし、スーパーやレストランで使う言葉はほとんど決まっているのでそのあたりは問題なくやれてしまっています。
現地語にかんしてはこのままでいいのですが、問題は子どもたちの主言語をどうするかという問題です。今は本当に英語と日本語半々という感じで、学校がある期間は英語優位かなと感じるけれど一時帰国したりすると日本語優位かなと思ったりします。
そんな子どもたちを見ていて最近思うことがあります。ビジネスレベルとネイティブレベルというのはものすごく差があるんだと。夫は英語ビジネスレベルですが、子どもたちが学んでいる英単語がわからないことなんて日常茶飯事なんです。でも、仕事はしっかりやっているし、学校のネイティブの先生や保護者たちとのやり取りも非常にスムーズです。私はビジネスレベルには到底なれないというレベル。もちろん日本に住んでいた頃に比べたらものすごく話せるようになったけれど、これは同じような状況の方なら分かっていただけるはず。もう本当に先が長くて、いつまで経っても「全然だめだ」と突きつけられる日々です。
日本語をネイティブレベルにもっていこうと考えるのであれば、私は子どもたちと一緒に3年くらい日本に住んで、しっかりと日本語で教育を受ける必要があると思っています。やはり、ものすごく日本語が上手な外国人でも日本語って、日本に住まずに日本人と遜色ないレベルとはいえないかなと思うのです。もちろんそれでも素晴らしいし、日本人と遜色ないレベルになる必要なんてないんです。でも、自分の子供達を「日本人」として、日本語ネイティブとなると求められるのはそこかなと思います。これは難しい問題で、人によって考え方はそれぞれかと思うし、私自身も今の自分の考えがいずれ変わるかもしれないとは思うのですが。
主軸言語を考えるべき時。英語か日本語か。
幼稚園から海外に住んでいる子どもたちにとって、私が頑張れば日本語も英語もネイティブレベルのバイリンガルになれると最初は思っていました。もちろん、それを実現させた人もいるのかもしれません。
なるべく子どもたちに負担を感じさせないように工夫しながら、日本語も英語も家でのフォローを欠かさずにここまでやってきましたが、正直限界を感じているのは上にも書いた通りです。
じゃあ、どちらを主軸言語にしていくのかですが、これはもう英語しか選べない環境に今はあると思っています。夫は在住国にまだあと数年住む予定ですし、日本は大好きな国なのですが、どうしても教育に関しては日本の方が優れているとは思えないのです。加えて、外国人のこのindependentでconfidentな感覚の人間に育つには海外の教育がなければ難しいと思っています。この感覚こそが、海外教育を受ける一番のメリットなのかもしれないと思うほどです。なので、私と子供たちが今、自ら日本へ帰ることはありません。
そうなると、日本語はいずれ限界がくるかなと思っています。子どもたちも日本は大好きなので日本語は使えるようになりたいと言っているし、そこは頑張っていきたいと思います。
なので、環境ごと英語圏へ持っていくことに今のこのタイミングでは価値があると思っています。長女のクラスに新しく入ってきた生徒が、彼女のクラスでは断トツで英語ができません。長女も最初、前の学校との差にショックを受けましたが今ではしっかりキャッチアップしています。オリジナルの長編物語を書く授業でも、良く書けていた3人の1人に選んでもらい喜んでいました。やはり4歳から、インターなのでベースはそれなりにしっかりとあるのです。
でも、新しいクラスメイトはもちろん基本的な会話は理解できているけれど、娘のクラスのレベルには到底足りないと言わざるを得ません。ママと話していたら、担任からは英語のTutor(家庭教師)をつけることを打診されたと言っていました。でもそれを聞いて、私もその方がいいだろうなと思うくらい差があると思いました。
これが、非英語圏インターの難しいところで、インター入学時点で年齢相応もしくはそれに近しい英語力がない子もたくさん入ってきます。レベルチェックのテストをしている学校ももちろんありますが、チェックに受かる子のレベルもそんなに高くないのが現実です。そんなに厳しくしていたら学校経営が成り立たないのでそれも自然なことだと思っています。
今は、その子1人がついてこれていなくて他の子達はみんな同じようなレベルなので、先生も多数派のレベルに合わせていると思いますが、これがついてこれない子が増えてくるとおそらく授業で使われる英語のレベル自体が変わってくると予想しています。おそらく、うちの子供達にとってはこれが問題になってくるのではないかなと。
そんな都合よくいかないというのも分かっています。でもここに、高額な学費を払っているんですよね。そう思うと、払っている高額な費用に対してコスパが見合わないのでは?と感じてしまいます。だったら自分たちがもうここから巣立つタイミングということなのかな。と思いました。
英語はネイティブを目指して。日本語はビジネスレベルを。
そんなわけで、うちの子どもたちはオーストラリアへ移住して英語はネイティブレベルを目指して、日本語は引き続き勉強を続けてビジネスで普通に使えるレベルまでは引き上げていくことを目標としようかと思っています。
オーストラリアは公立校でも学費がかかるし、二人分の学費と家賃と生活費となるとかなりお金がかかります。なので、ビザが更新し続けられたとしても資金的に、我が家は期間限定で3年くらいが限度かなと考えています。そしてその後については、その時夫の仕事がどうなっているかにもよるけれど、まだここに住んでいるとなると学費のかからない欧州等へ移住することも検討しています。そうなるとまた言語の問題(私を含め)もビザの問題もあるので、これからじっくりと調べていこうと思います。
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