コロナで一気に減った日本人の海外赴任者ですが、この半年くらいでかなりの人が海外へ新規赴任しているのではないでしょうか。一時はひとクラス10人強になってしまった娘たちのインターも、世界各国からどんどん生徒が増えて、2クラスになる学年も増えています。
そして出てくる問題として、コロナ前からインターだった生徒と、このタイミングで日本から帯同で来た生徒の英語能力差。子供の負担を考えずに、とりあえず入れてみよう!で通用するのは幼稚園までなんじゃないかなと思うのが正直な感想。でも、まぁ1年生もまだいいかも?まだまだ子供たちも幼いし、そんなに難しい内容もまだやっていません。インターは幼稚園から読み書き計算の勉強もしっかりやるので、ある程度幼稚園でやってから来ている子が多いもののまだ幼稚園の延長のような雰囲気が抜けきらずかわいいです。
でも、私は、英語ができない子供をインターにいきなり入れてくることを反対しているわけではありません。小さければ小さいほど、耳は本当に育つということは、自分の娘たちを見ていても本当にそうだと思うし、周りの子供たちを見ていてもそう思います。だから、海外赴任というせっかくのチャンスにインターに入れるというのは個人的には賛成派です。私自身、子供たちが小学生になっていきなり初めての海外赴任のなったとしてもまずはインターへ入れてみると思います。その気持ちは、海外で5年以上子供たちを育てた今でも変わりません。やっぱり英語が使えるって、その人の人生広がるとしか思えないのです。
よく、海外に行くと子供はすぐに英語を覚えてペラペラになると聞きませんか?私はそう聞いていたし、それを鵜呑みにしていて、実際に海外で生活してみて「え?!めっちゃみんな苦労しまくってるじゃん!!」と思ったタイプです。
そう。そんなに簡単にネイティブみたいにはなれない。我が家の場合は、非英語圏に住んでいて、学校では英語が第二言語の子も多いというのも原因としてあるのかもしれません。でも、これが英語圏の現地校だったとしても、日本人の友達が何人かいるとかってなると、日本人同士で集まってしまいがち。そして帯同したばかりで、環境の変化だけでも大変な子供に「できるだけ外国人のお友達と話さないとだめだよ」って言える親御さん、少ないんじゃないかなぁと思います。
毎日学校へ行くだけで本当に頑張ってる。
ここでは、なぜ、小学校中高学年が一番苦労するかもと思ったかについて解説していきます。
子供はすぐに英語を話せるようにはならない
これです。これが想像以上に、苦労するポイントではないかと思うのです。長女はインターに5年ほど通っていますが、まだネイティブレベルの小4には到底追いついていないだろうというのは私が見ててもなんとなくわかります。そして本人もそう思っています。なぜかというと、クラスにはもちろんネイティブの子もいるし、ネイティブじゃなくても両親のどちらかが英語ネイティブもしくは同等レベルで家庭でも英語を使っている子は話す文章のバリエーションが明らかに違います。これもコロナ休校でのオンライン期間の長さがかなり影響している気もします。というのも、安定して通常通りに通学できるようになってからはメキメキと英語力が上達しているからです。なので、英語の上達は早いです。でも、勝手にネイティブみたいに話せるようにはならないです。
実は、インターって3年通って、やっと話して、聞いて、書いて、読んでがきちんとできるレベルになると言われているらしいです。2年間ではそのレベルには行かれない。子供であっても。そうなんです。思っていたよりも、現実は厳しいのです。
ただ、上記はネイティブレベルを目指す場合なのかないう感覚はあります。例えば、任期が2年で、その2年間をインターで子供たちが過ごす。すごい努力させて英語ネイティブを目指す必要はなく、日本に帰ったときに英語が得意になっていてくれればいいという感じであれば、それは割と短期間で可能だと思います。長女は、引っ越してきた時4歳でした。3ヶ月くらいでおそらく周りの人たちが何を言っているのかを理解し始め、半年後には周りのママたちから「英語たくさん話すようになったね!」と言ってもらうことが急に増えました。
しかし、小学生になると、この幼稚園のようにはいかないはずなんです。なぜかというと、話す内容も読む内容も議論するスピードも何もかもが高度になるのです。
インター小4、勉強なしで英検準2級合格
長女は、1年生の後半からコロナ休校となり、3年生になってしばらくはオンラインだったのですが、それでも2年生の中旬に英検3級、4年生になってすぐ準2級に勉強一切なしで合格しています。出題スタイルを知るのと、S−CBT受験だったので回答の仕方に慣れるために過去問は3〜5回ほど解きました。とにかく、英語だけは自信を喪失して欲しくないので安全圏ということで受けています。
どちらも余裕を持って合格しました。準2級ではリスニングは満点で、練習時からリスニングとスピーキングが一番簡単だと言っていました。
実際の小4クラスでは、英検準2級よりも難しい内容をやっているという印象です。今の娘たちの学校ではケンブリッジカリキュラムを使っていますが、2級(日本での高3レベル)は最低でも必要かなと。なぜそう思うかというと、単純に英検2級の過去問を見ても、娘の学校での内容の方が難しいし私の知らない単語がどんどん出てきます。(私は英検を受験していませんがおそらく2級くらいかと)
先日、娘たちを学校へ送っていく車内で娘たちの会話を聞いていたら、長女が「what if」の文章を普通のスピードで話していて、内心「え!!」となりました。。私は自分が話す会話に入れることができません。しかも話すスピードも早い。これに、それまで日本で生活してきた小学3、4年生(日本と学年区切りが異なります)がすぐに馴染めるとはどうしても思えないのです。実際に、娘たちの学校でも入ったばかりの日本人の子たちはすごく苦労している様子です。
なのでせめて!!赴任が決まったその日から、子供たちにできるだけ英語環境を与えてあげる方がいいかなと思います。インターを視野に入れるのであれば。英会話も対面で週1通うなら、オンラインで週4でも5でも、できることなら毎日でもやってあげたほうがいいです。そして!文法も。日本にいる間に少しでも文法を教えてあげるといいです。中学生用のドリルを本屋さんで購入して、それを一緒に毎日1ページでいいからやってあげてください。きっとそれだけでも、辞令が出てから毎日やったら相当量の文法に触れられるはずです。
英会話だけでなく文法を勉強した方がいい理由
よく、英語は文法よりも実践。会話だ!!って聞きませんか?日本人はシャイだから余計に英会話の練習が何よりも大事!文法なんて分かってても実際に話す言葉が分からなかったら意味ない!と。
これも一理あると思います。実際に英会話は本当に大切です。でも、文法もとても大事なんです。ここが幼稚園と小学校の大きな違いではないでしょうか。幼稚園だと、勉強するといっても、子供たちが楽しめるように工夫がされていて、長い文章を読むというようなことは出てこない場合が多いです。
でも小学校になったら、日本の国語の教科書のようにそれなりの長さの文章を英語で読むこともあるのです。小学校低学年の会話ではあまり使われないような話し方が、実際の文章には出てくるというのは日本でも同じではないでしょうか。みんな教科書のような文章を普段の生活で話してる訳ではないですよね。書き言葉として自然な文章を読んでいくのが小学生のステップです。ここには、文章のバリエーションというか、書き言葉を知るということが大切になるのです。英会話では話し言葉を、文法の勉強をすることで書き言葉を勉強するのです。
今、長女も次女も、学校から帰って、シャワーを済ませて、夕飯を摂った後は英文法のワークブックを1ページだけやるようにしています。継続は力なりです。本当に。1ページだけならそんなに大変ではありません。子供たちがやる気がないときは私が一緒に座って一緒に問題を読んで解きます。これはネイティブの子供たちでもやっていることです。私たち日本人が日本語でもドリルをやるのと同じことですね。
できれば、問題も英語で書いてあるものがいいです。本人が小学生なら、ネイティブの幼稚園生向けのドリルでもいいです。小学生のものになってしまうと難しくて嫌になってしまうかもしれないので。で、幼稚園向けも馬鹿にできないのです。gap, mad, barn, tin等正しく訳せますか?3、4文字の単語でも大人の私たちでさえ当たり前には知らない単語が幼稚園で既に出てきます。
後は、幼児向けの絵本を読むのもすごくいいですね。とにかく、話して、読んで、聞いて、書いてみること。うまくできる必要なんてない。ただ触れるだけでいいんです。でもそれを入学までの数ヶ月間、毎日少しずつやるかやらないかで、きっと大きく変わることってあるんです。
コメント