Pardon? は古くない!イギリスの先生がふつうに使っていた“リアル英語”の話

教育制度&学校生活

娘たちの“聞き返し英語”が変わった?

新しい学校が始まって、まだ数日。

娘たちは毎日、帰宅すると「今日の発見」を次々に教えてくれます。

聞いているこちらも「へえ!」と驚かされることが多く、

とくに印象的だったのは、先生たちが “Pardon?” を普通に使っているという話でした。

私自身、日本の学校で英語を学び、英語圏での長期留学経験はありません。

唯一の海外滞在は、若い頃の半年間のワーキングホリデーだけで、

その後は独学で英語を学んできました。

中学生の頃、「もう一度言ってください」と言いたいときには

“Pardon?” や “I beg your pardon?” を使うように習いました。

でも、英語を本格的に学び始めてからは、

「ネイティブはそんな表現は使わないよ」と言われることが多くなり、

自然と “Sorry?” や “Excuse me?” を聞き返しの表現として使うようになっていました。

それでずっと困ることもなかったし、周囲の英語スピーカーも確かにそうしていたので、

“Pardon?” はもう少し古めの、ややフォーマルな響きなのかな……と思っていたのです。

そんな私にとって、「娘の先生が日常的に“Pardon?”を使う」というのは、ちょっとした衝撃でした。

ちなみに、この後オーストラリアへ引っ越すこととなりますが、オーストラリアでも”Pardon?”はよく使います!

【学校でのリアルな英語表現】教科書では学べない本物の英語

新しい学校が始まって数日。

娘たちは毎日、何気ない学校での会話の中に“新しい英語”を発見しているようです。

たとえば、担任の先生が何度も言っていたという「Pardon?」もそのひとつ。

“Sorry?” を使うようにしていたわが家の娘たち。

最初は先生の「Pardon?」にピンと来なかったらしく、「なんか急にフォーマルな感じする!」と笑っていました。

でも気づけば、クラスの子どもたちも「Pardon?」と普通に聞き返している。

しかもその言い方には、まったく堅苦しさも古さもない

「それって、文化の違いなんだね」と、娘がぽつりとつぶやいたのが印象的でした。

私たち大人は「ネイティブはこう言う」「これはもう使われない」と頭で理解しようとしますが、

子どもたちは“今、この現場で使われている英語”を、丸ごと身体で覚えていく。

教科書の知識とはまったく違う、“生きた英語”がそこにはあって、

そのなかに自然と自分をなじませていく子どもたちの順応力に、ただただ驚かされる日々です。

【 英語は“文化”でもある】リアルイギリス英語と日本で習う英語の違い

新しい学校に通い始めてから、子どもたちはよくこんなことを話してくれます。

「先生、Cheeky monkey! って言ってたよ」

Pop it in your bag! とか、めっちゃ言うの」

日本の教科書にはまず載っていないような言い回しが、

まるで日常の“味つけ”のように、次々と飛び出してくるんです。

発音も、イントネーションも、日本で耳にしていた英語とは全然ちがうようです。

それでも子どもたちは、まるでスポンジのように吸収して、

あっという間にクラスの“言葉のノリ”に馴染んでいきました。

その一方で、私にはまだまだ意味不明なことも多いのが正直なところです。

同じ英語を聞いていても、

子どもたちは、先生の“キャラ”とか“ニュアンス”までまるごと覚えてくる。

単語や文法だけじゃない。

英語って、“文化ごと”丸ごと身につけていくものなんだ──

そんな実感を、今あらためて抱いています。

【レターの英単語も文化的】startじゃなくて“commence”

ある日、学校から届いたお便りを読んで、私は思わずフリーズしました。

“Please ensure your child arrives before the commencement of class.”

え、commencementって?

しかも、“while”じゃなくて whilst? “among”じゃなくて amongst

おいおい、急に文語すぎる…!と心の中でツッコみつつ、

Google先生に頼って意味をひとつずつ確認する始末。

日本の学校で習った英語、インター校で見慣れた英語、

そのどちらでも出てこなかった“文化的な表現”が、

イギリス人の先生が多いこの学校の日常にはごく自然に存在していました。

最初は単語を調べてばかりでしたが、だんだんと慣れていき、

「あ、これ昨日レターにあった単語だ!」

「この前の会話でも出てきた!」

辞書で調べてばかりだった英語が、

“生活のなかで意味をもって立ち上がってくる感覚”。

子どもたちと一緒に、親である私もまた、

文化としての英語に少しずつ染まっていっているのかもしれません。

言語には、その国の文化背景が反映されるということを私はこの時初めて学んだのかもしれません。

言語の学びは教科書ではなく「生活の中」にある

私が知らなかった英語表現を、子どもたちは自然に使い始めています。

「それって正しいの?」「テストに出るの?」という視点ではなく、

“今、この場所で使われている”ことこそが大切なのだと感じます。

私たち親世代は、英語を「試験科目」として学んできました。

だからこそ、こうした“リアルな英語とのギャップ”が、むしろ新鮮で面白く感じられるのかもしれません。

私は学校から帰った子供たちから、今日の発見を聞き、それが同時に私自身の学びになる今を楽しんでいけたらいいなと思います。

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