娘たちはオーストラリアに越してきて、ローカルの小学校に通っています。
学校全体で日本人はゼロ。
私たちが通える公立小学校というのは留学生を受け入れている小学校に限定されるので、英語が第二言語だという留学生はいると思います。
通学開始2週間ほどで感じる「ネイティブに放り込む」ことの重大さ
私たちはずっとアジア圏の国に住んでいて、長女は4歳から、次女は0歳から海外暮らしが続いています。
ずっとインターナショナルスクールに通っていたけれど、英語圏でない国でのインターナショナルスクールは先生も英語が話せる現地人率も高く、やはりネイティブの英語とは違うということが、ネイティブレベルを目指すべきだと考えると大きな問題でした。
もちろん、多様な文化を学ぶという面ではインターは本当に最高の環境だったと思います。いろんな国籍の子達が当たり前に一緒に学校生活を送るので、そこで学ぶことは本当にたくさんありました。英語が得意な日本人として、将来的に日本に帰ることが明確なのであればとてもいい経験だったと思います。
ほとんどの学生生活をインターで過ごしながら、今後日本に住む予定もはっきりしていなかった我が家は長女の年齢を考えた時に、どんどん日本語をネイティブレベルで習得していくことに難しさを感じていました。
でも、私自身が、人が成長する過程において、その人にとっての第一言語は絶対に必要であると思っています。これも、インターで彼女たちを育てる過程で気付いたことでした。
今後、日本に住む可能性ももちろんゼロではないけれど、今のところ日本に住む予定がないこと、本人たちも英語をもっと伸ばしたいという意志があったことで、まずは英語を第一言語として成立できるレベルにすべくオーストラリア移住をしました。
インター6年以上でも感じるネイティブとの差
私たちはインターを2回転校しています。
やはり学費に比例して、先生のネイティブ率が上がるという現実に直面しました。
最後の1年は、先生がみんなネイティブのインターへ転校したのですが、そこでも最初の数週間だけでも変化がありました。
そのインターは、クラスに日本語を話すクラスメイトがいなかったこともあり、先生のネイティブ英語を毎日浴び、とても英語が伸びたと思います。
でも、長女の最後の面談で先生に「正直に、彼女がイギリス(学校がブリティッシュ系だったため)の小学校にいたとすると、彼女の英語にはなにが足りないですか?」と聞いたら、「語彙力」と言われました。
もちろん、私と比べたら歴然の差で彼女の英語は流暢だし、おそらく英語で自分の言いたいことは全て表現できるレベルにはあると思います。
だけど、同年代の子が読む本は語彙力が足りずに満足に理解できないという現実はありました。
そして、オーストラリアの小学校に入ってみて。
やはり現地の子の英語はとにかく速いというのが、最初の感想でした。
的確な言葉選びと表現の多様さの差
娘たちは、これまでブリティッシュ英語の中にいて、急にオージー英語になって知らないスラング等が出てくるというのもあると思いますが、単純にスピードと表現力の違いについていけない部分があった様子でした。
インターではほとんどの子が英語を第二言語としていたので、使われる表現もネイティブとは少し違ったと思います。
次女は、学校2日目に親が学校に行く機会があったのでクラスメイトの話す英語を私も実際に聞いたのですが、インターの子達が話す英語よりも表現の種類が多様だという印象が強く残りました。
インターの子達も流暢な英語を話すし、言いたいことはきちんと言えている。
でも細かいニュアンスの違いでの言葉選びや表現選びの的確さがネイティブとは違うということなのかなと思いました。
あくまで私の視点です。
転校して2週間、ほとんどの会話が英語に
我が家は、すごく気をつけて日本語を同時に学んできたこともあり、家庭では日本語で話そうねと子供達にも言っていました。
なので、これまでは家にいる時はもちろん英語も話すけれど日本語を話す方が多いかなという感じでした。学校から帰ってきた時は、やはり英語になりやすいけれど私が日本語で話しかければ日本語で返していました。
ところが、オーストラリアの学校に入って2週間後には、娘たちの間で話される会話のほとんどが英語に変わりました。
母としては、日本語も心配しているので家ではなるべく二人の会話も日本語でしてほしいと思ってはいますが、今は学校が始まったばかりで、新しい環境で頑張っているので口うるさいことをあまり言わないように我慢しています。
そうして二人の英語での会話を聞いていると、これまではあまり二人が使っていなかった表現を使っていたり、日本語を混ぜることが全くなくなりました。
母の英語が聞き取れないという変化も
さらに、私が英語で何か言うと、私の発音が悪いせいでよく聞き返されるようになりました。これもインター時代にはなかったのです。
私の英語がこの1ヶ月で劇的にこれまでよりも下手くそになるということはないと思うので、これは彼女たちの耳の変化だと思いました。
インターではいろんな国籍の子がいたし、第二言語として英語を話している子が多かったし、
担任の先生はネイティブでもスタッフやアシスタントの先生は現地人だったりするので、様々なアクセントを持った英語を聞きながら学校生活を送っていました。
でも、オーストラリアに来たらほとんどの子がみんなネイティブ。
彼女たちの耳も、オージーネイティブの音をキャッチするように変化しているのかもしれません。
母としては、下手だという自覚があるのにも関わらず、娘たちからも聞き返されて、最初の数回は相当に傷付いたのですがw、考えていくうちに、そういうことなのかもと思いました。
すごく興味深いですね。
英語を習得していく過程だったり、日本を習得していく過程だったり。
私の育った環境とは違うので、いろんな教育のアプローチに触れることが私自身とても興味深く、面白いです。
今後もオーストラリア教育について色々と知っていくことが本当に楽しみです。
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