先日、転校後、初の親が見に行ける学校イベントがありました。
Book Weekといって、好きな本のキャラクターのコスチュームを着て登校する日です。
オーストラリアでは一般的なイベントで同じ時期にどこの学校でもこのイベントをやるようで、KmartやBIG WではBookweek用のコスチュームが売られていました。
学校へ行っても英語しか聞こえてこない
当たり前のことですが、私はこのイベントに行ってきて、周りの保護者が例外なく英語を話していることで「あぁ、英語圏にいるんだなー」と心底思いました。
長女が日本の幼稚園に半年間通ったことがありますが、学校に通うというのはずっとインターだったので親が観に行くイベント時は、親は様々な言語で話していて、そういう声が聞こえてくるのが当たり前の環境にいました。
お友達と遊んでも、それぞれ、親子の会話は母国語という家庭も多く、我が家もそうでした。もちろん状況によっては親子間であっても英語で話すことはあります。
なので、必然的に子供達も英語以外の言語を耳にする機会というのがとても多かったです。意味はわからないけれど、いろんな言語を耳にしている。
それが当たり前のことだったけれど、実はそうではないということに気づいたのです。
ただ他言語を耳にしたところで、その言語を覚えられるわけではもちろんないけれど、お友達が話している言語に興味を持って「それってどういう意味なの?」等、子供同士も自然とそういう会話が生まれていました。
そしてお互いの国についていろんな話をしていました。
インターに通うということで体験できる多文化理解
オーストラリアも移民の多い国なので、文化や習慣の違いをお互いに尊重しましょうという雰囲気は大いにあると思います。
でも、今、数少ないアジア人として現地校に入ってみて、やっぱりインターのような多国籍感がありません。
きっと国籍はみんな様々なんだろうけれど、生まれた時からオーストラリアに住んでいるという子も多くいるようで、国籍は違うけれど感覚はオージー。
また、これは私も驚いたのですが、オーストラリアでは宗教を持たない人が多くいること。
娘の話では、キリスト教の次に、宗教を持たない人たちが多いそう。
なので宗教に対する理解を深めるという点でも、インターでの経験は大きかったと思います。
宗教について勉強する時間が時間割に組み込まれていることが当たり前でした。
その時間は、自分の宗教について学びます。
娘のように宗教を持たない子供たちは道徳的なことを学ぶということが多かったです。
現地校へ行くことで気づけたインターの良さ
ずっと、インターで本当に英語力を伸ばすにはどうしたらいいかということを考えていたので重要視していなかったれど、念願の英語圏に住むことにより、以前あった環境を別の視点で見ることができるようになった気がします。
転校を重ねることは、子どもの負担にもなるし、私は決して転校を推奨しているわけではありません。
ただ、環境の影響は多大だということは確信しています。
いいことも悪いことも。
そして、学校というのはどんなにじっくり見学しても、たくさん質問しても、
結局のところは入ってみないとわからない。
意外と、自分の子供にどんな学校が合ってるかって難しいものですよね。
だから私はいつも子供達に言っています。
学校で困ったことがあったらすぐに教えてね。学校は世界に数えきれないくらいあるんだから。
問題を解決しようとすることも大切だし、我慢も時には必要だけど、
本当に苦しくなった時は学校を変えたらいい。
と。
でも、インターナショナルスクールには英語を学ぶ以上に大切なことが詰まっているのかもしれません。
このブログを読んでくださっている方は、インターを検討していたり、海外赴任が決まったりして学校について考えている方も多いので。
個人的には、インター、とってもおすすめです。
インターでしか体験できないことっていっぱいあります。
「楽しむ」ということにフォーカスしたイベント
現地校やインターのイベントは基本的に完成度は低い
この日のイベントもコスチュームでパレードをして、高学年が楽器とラップソングのようなものを披露して、全校生徒で歌を歌うというものでした。
やる場所も屋根がついたただの広くなっている場所。
親が座る椅子なんてもちろんないし、みんな適当に囲んで観るというスタイル。
インターは流石にそれはなかったですね。
高額な学費を徴収していますから、ホールやそれ相応の場所でやることが多く、親が座る椅子も準備されています。
人生は楽しんで生きるものだという教育
さて、これは現地校の話。
パレードはもちろんぶっつけ本番。
歌は、音楽の時間に練習していたそうです。
でも、先生が音をスピーカーで流してみんな自由に歌うスタイル。
軽く振りもありましたが、それは人に見せるための振りというか、自分が歌を楽しむための振りという印象でした。
歌ってない子もいるし、
コスチュームは嫌いなのか学校のユニフォームで来ているのに、歌は振りも完璧でノリノリで歌う子もいるし自由。
でもそれがそのイベントの目的なのでしょう。
先生もコスチュームを着て、みんなが楽しんでいる。
歌の完成度なんて誰も気にしていない。
親に見せるためのイベントという感じもなく、自分たちが楽しむイベント。
私の子どもの頃の記憶では、週に1回か月に2回とかそれくらいの頻度で「音楽集会」なるものがあったように思うんですよね。
で、確か歌をみんなで歌うんですが、合唱としての完成度の高さを自然と求めていたように思います。
歌は楽しく歌うものではなくて「どうやって歌ったら上手に歌えるか」ということを学んで、それを実践して合唱の完成度を高めていく。
私が行っていたのは、全く人気の校区でもない普通の公立小学校です。
親に見せるためのイベントでも常に「完成度」の高さを求められていたように思うのです。
「楽しむ」ことにフォーカスが当たっているというより、
「向上する」ことにフォーカスが当たる。
経験としては「向上する」ことを求める体験というのは重要だし、そこで得られるものがあるのは言うまでもありません。
どちらがいいとか悪いとかではなく、そこが違うんだなと感じました。
日本人が真面目だと言われるのは真面目な教育を受けてきたから
教育と人格形成には大きな関係があると私は思っています。
このイベントでもまたそれを感じることとなりました。
日本の教育って、「真剣に」取り組むことが良いとされている。
もちろん、それはどこでも評価される取り組み方ですが、「真剣に」やってもいいし、「楽しく」やってもいいよねという幅がない。
そういうところが、「みんな同じ」であることに安心したりする精神状況を作り出すということだと思っています。
そして、同時に、やはり日本人のベースの「真面目さ」とか「勤勉さ」って相当な武器だなと思います。やはり、真面目でやるべきことを蔑ろにしない人間は世界共通で信頼されます。
これは、私がこれまでいろんな国籍のママたちと付き合ってきて思うことです。
だから、「楽しみ下手」であることなんて気にする必要ないのかなと最近思うのです。
そういう環境に育ったら、多くの人がそうなるように、
自分の環境に育ったからこその強みがあるのです。
それは、外からわかりにくくても分かる人には分かると思うのです。
現地校はインターよりも気楽
私はまだ、今の学校にママ友は一人もいません。
それどころか、まともに話したのは学校の先生とスタッフくらいです。
ちょっとした会話なら数回ありますが、誰の親かも知らない、そこにいたから話しかけられただけみたいなレベルの会話です。
でも全然浮いていません。多分w
というのも、誰とも話してない親がオージーたちにもたくさんいて、
みんなが誰かしらと仲良さそうにしてるみたいな感じでは全然ないのです。
もちろん、おしゃべりしてる人たちもたくさんいます。
インターの方が、仲良しのママ同士でグループみたいになって話しているという印象です。
あとは、格好もみんなラフ。
マダムっぽい人なんて今まで見たことありません。
インターにはたくさんマダムがいましたけれども。
それも、公立小学校ってそんな感じですよね。
働いてるママも多いから、他の保護者と関わりがほとんどないという人も珍しくないはず。
私は言語が日本語だとしても、自分から声をかけるというのがとても苦手で、
どうしても待ってしまうところがあり、日本でも幼稚園のママ友、半年いてもほとんどいませんでした。
距離を置きたいとかそんなことは全く思っていないのですが、
なかなか最初、時間がかかってしまいます。
なので、ここではもっと時間がかかることを覚悟し、自分を責めずに日々を楽しんでいこうと思っています。
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