【小学生のお小遣いルール】うちは“週に年齢×100円”でここまで変わった!

こどもマネー教育

「お小遣いって、どうやって渡してますか?」

最初にこのテーマにちゃんと向き合ったのは、Pivot(ピボット)というメディアで紹介されていた「年齢×100円を毎週渡す」というシンプルなルールを見たときでした。

非常に分かりやすく、子供たちがお金を学ぶのにとても良いと思ったんです。

そこからわが家では、貯金」「必要なもの」「欲しいもの」「寄付」「投資」の5つに分けて管理するルールを取り入れ、

子ども自身が自分のお金を“考えて使う”ことを練習してきました。

今回はそんな、わが家のお小遣いルールと、

実際に娘が「45ドルのダンス費用」に向き合ったときに見せてくれた“自己決定力”の話を書いてみたいと思います。

小6と小3、「週に年齢×100円」ルールと、5つの使い道

うちでは毎週、子どもたちに「年齢×100円」のお小遣いを渡しています。

たとえば、12歳の長女には週に1,200円、8歳の次女には800円。

一見すると「えっ、そんなにもらえるの?」と驚かれるかもしれませんが、

実はここにちょっとした“ルール”があります。

お小遣いは、以下の5つに分けて使うようにしているんです:

  • 貯金
  • 欲しいものを買うお金
  • 必要なものを買うお金
  • 寄付
  • 投資

「必要なもの」は、自分で買う

たとえば、文房具や学校で使うファイル・ティッシュなどは、

親が買うのではなく、お小遣いの「必要なもの」枠から子ども自身が購入します。

買い物も一緒に行き、こどもが自分で現金を支払って購入。

学校行事やフィールドトリップなども、少額であればこの枠から出してもらいます。

うちの娘達は、このおかげでオーストラリアの紙幣もコインもすべて自然に覚えました。

「寄付」はイベントに合わせて

オーストラリアの小学校では、募金イベントがよくあります。

アイスやソーセージを買って募金するような日には、「寄付」枠から支払い。

また、長女はクリスマスにKマートのギフトボックスへタオルを寄付したこともあります。

店内で買ったものをなんでもこのボックスに入れておけば、お金にゆとりのない人たちへプレゼントとして届けてもらえるという取り組みです。

長女は、「タオルなら拭くことにも使えるし、寒かったらかけることもできるから。」と、本人なりに本当に喜ばれるものは何かを一生懸命考えて決めたようでした。

「投資」はまだ模索中…

実は「投資」枠については、今のところ活用できていません。

ここはこれから取り組んでいきたい課題です。

日本在住であれば、投資信託口座等は子どもでも開設することができるのでオススメです。

私も子供たちが生まれてすぐ、子供たち名義の投資信託口座を作って積立していました。

残念ながら、海外に住むにあたり住民票を抜いてしまうと口座を保有しておくことはできても運用できなくなり、ただ保管してるだけの状態になります。

なので、海外在住でもできるものを少しずつ私が勉強していかなければならないという現状です。

今は、毎週決まった曜日に、お小遣いを渡す。

それを子どもが自分で「振り分けて」「記録して」「使ってみる」ことが、

“お金の管理”を学ぶ一歩になっている気がします。

スプレッドシートでお金を“見える化”|キャンプ代の分担交渉で見えた成長

お小遣いを渡しはじめてから、うちでは「使い道の記録」もセットで行っています。

と言っても、私が「やりなさい」と言ったわけではありません。

長女が自分でスプレッドシートで、お小遣いをどう分けて、何に使ったかを管理するようになったのです。

実は私が日々、自宅で夫の法人の経理をスプレッドシートで管理していて、

それを横で見ていた長女が、「こうやって管理できるんだ」と思ったのがきっかけでした。

長女は、並び替えや分類など、私が使っていた機能を自分なりに取り入れて、

次女の分も一緒に作ってあげて、2人で自分たちのパソコンで毎週記録しています。

親から見て「もっとこうしたら見やすいのに」と思う部分はありますが、

あえて何も言わずに、子ども自身が“使いながら考える”ことを優先しています。

実際に、「ここ見にくいな」と自分たちで気づいて直している場面も増えてきました。

キャンプ費用350ドル、どう払う?娘との交渉

そんなスプレッドシート管理を続ける中、ある日、学校のキャンプの請求が届きました。

費用は約350ドル。なかなかの金額です。

私は長女に、こう聞いてみました。

「この350ドル、どれだけ払うのが妥当だと思う? ママと分担するなら、どう割り振る?」

最初、長女はこう言いました。

「私が100ドル、ママが250ドルでいいと思う。」

理由を聞くと、「高い費用だし、いつもお小遣いをもらっているから、その分ちゃんと自分でも払いたい」とのこと。

気持ちはありがたい。でも、私はあえて突っ込みました。

「それって、感覚だけで決めてない? 今まで”必要なもの”に振り分けたお小遣いはいくらあって、実際にそこからいくら使ってきた?本当に100ドル払う必要ってある?」

そう伝えると、長女はスプレッドシートを開いて、

「自分がこれまで必要なものに振り分けてきたお金」と「実際に使ったお金」を比較し始めました。

結果、「もう必要なものの予算は使い切っていること」がわかり、

「じゃあその範囲を超えた分は、ママにお願いしたい」と自分で結論を出しました。

この一連のやりとりを通して感じたのは、

子どもって“自分で考える機会”があると、ちゃんと数字と向き合おうとするということ。

納得できるまで考えて、根拠をもとに交渉することを練習する機会となりました。

それは、大人になってからもずっと使える力だと思います。

ダンス代45ドル、「お小遣いからは払う必要ない」と言った娘の“根拠”

キャンプ代350ドルの話から数ヶ月経った先日のことです。

また新たな“お金の選択”がやってきました。

「ダンスの授業で45ドル」の請求が来た

今回は、外部から講師を呼んだ学校のダンス授業。

費用はひとり45ドルとのこと。

請求書が届いたとき、私はまた長女に言いました。

「この費用、あなたはいくら払って、いくらママが払う?」

キャンプ費用での学びが活きた「数字の判断」

今回の長女は違いました。

過去の反省から、まず自分のスプレッドシートを見て、

  • これまで“必要なもの”に振り分けてきたお小遣いの合計
  • 実際にその枠で使ってきた金額

を比較。結果、「すでに使った額の方が多い」と判断し、

「だから私は45ドル、払う必要はないと思う」

という“根拠ある提案”をしてきたのです。

さらに深掘りしてみたら…

そのあと私は、ちょっと意地悪な質問をしてみました。

「じゃあ、今やってるお小遣い制度じゃなくて、毎月“自由に使えるお小遣い”だけ渡されるとしたら、いくらが妥当だと思う?」

長女の答えは「7ドル」。

実際に自分が自由に使ってきた額が、月に5〜7ドル程度だったからだそうです。

でも、今の制度で“欲しいものに使える”割り振りは約9ドル。

つまり、今の制度の方が“ちょっと得”をしている状態。

長女が大人だったとしたら、自分が必要なものにお金が想定よりも多くかかる場合は、自分の欲しいものや貯金を少し減らしてそっちへ回すこともあるよねと説明しました。

その上で、どうするのが妥当なのか再度考えてごらんと伝えました。

そこから長女は自分で計算して、

「じゃあ差額の2ドル×9ヶ月=18ドルは払うべきかな」

という結論を出してきました。

つまり、自分が最低限ほしいなぁと思うお小遣いが7ドルに対し、

今彼女が「欲しいもの」に割り振っているのが月額9ドルほど。

この差額の2ドルは「必要なもの」に使うべきという答えでした。

お金の“正解”より大事なのは「考えたプロセス」

私はこのとき、18ドルを受け取りました。

でも、これは“正しい答え”だったから受け取ったわけではありません。

自分で考え、自分で納得し、相手に説明できるまで整理してきた

そのプロセス自体に、ものすごく意味があると思ったんです。

たぶん本気で「お金を減らしたくない」と思えば、

もっと理由を並べて交渉してきたかもしれません。

彼女はそこまでの交渉は思いつかなかったのでしょう。

でも、長女の答えにも“筋の通った根拠”がありました。

彼女にとっては、それが大きな成長です。

「感情だけでは通用しない」

「納得できる理由を持って伝える」

そんな体験が、小学生のうちにできるって、すごいことだと思いませんか?

だから私はこのお小遣いのルールが好きです。

小・中学生のお子さんをお持ちの方にぜひオススメです。

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